スマートフォン発熱影響の知識(低温やけど・電池の劣化)
画像出典:cnet.com

口コミサイトや掲示板において、特に夏場によく見かける「スマホ使用中に温度が~になった!」。今回はこの口コミの重要性について考えてみます。

1. battery mixの温度は低温やけどのリスクの目安にはならない

スマートフォンの内部温度を知る方法としては、無料アプリ「battery mix」の利用がメジャーです。

battery mixの電池温度表示

このように、現在のバッテリーの残量・推移の確認だけでなく、温度も表示されています。

33.1℃というのは「スマホの電池の温度」を表しています。ユーザーがスマホ利用中に触れる部分とは異なりますので、この値が50℃だろうと60℃だろうと低温やけど等のリスクの目安にはなりません。

構造次第で、「バッテリー50℃&スマホ表面30℃」の機種もあれば、「バッテリー50℃&表面45℃」となる機種もあることでしょう。実際にスマホの表面温度を測定するには、赤外線放射温度計等が必要になります。

なお、経済産業省の消費生活用製品向けリスクアセスメントのハンドブックを参考にすると、スマホを持つ際に触れる部分の表面温度で43℃が安全性の1つの目安となりそうです。
※「接触時間が8時間未満」のプラスチック / 金属の安全基準。8時間連続でスマホを触る人はいないので、もっと緩くて良いかもしれません。

2. バッテリー温度と電池持ちの劣化

スマートフォン本体発熱の影響についての知識(電池の劣化)
画像出典:Verizon Wireless

では、「battery mix等の温度値は無意味なのか?」というとそうでもありません。バッテリーの温度は、スマホの電池持ち劣化と大きく関係します。

SANYOのリチウムイオン電池に関する技術資料では、「充電時は0℃~40℃」「放電時は0℃~60℃」が寿命を考慮した際の推奨温度範囲となっています。

放電時の0℃~60℃については、相当厳しい環境で使わない限り問題ないでしょうが、充電時の~40℃は「スマホを充電しながら使用」といった場合は簡単に超えてしまう範囲です。電池寿命を重視するのなら「充電ケーブルを繋いだまま長時間パズドラ」のような使い方は避けたいところですね。

「スマホを充電しながら使用」で電池持ち劣化
画像出典:Naverまとめ

ちなみに、リチウムイオン電池の開発を行うベイサンのサイトによると、満充電状態・45℃環境で保存すると半年で60%程度まで電池持ちが劣化する可能性があるそうです。スマホやモバイルバッテリーをしばらく使わない場合は、半分以下までの充電&低温環境での保存を心がけましょう。

参考資料

経済産業省「消費生活用製品向けリスクアセスメントのハンドブック」
ベイサン「リチウムイオン電池の話」
SANYO「リチウムイオン電池 技術資料」
スマートフォンのバッテリー劣化防止方法
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