スマートフォンの電池持ちの良さ比較(2013年夏モデル)
画像出典:freepik.com

最近の機種ではよく見かける「バッテリーは大容量の~mAh!」という商品アピール。一見「バッテリー容量=電池持ちの良さ」と思えるような表現も多々ありますが、実際のスマートフォンの電池持ち比較はもっと複雑です。

例えば、IGZO液晶搭載のAQUOS PHONE ZETA SH-06Eのように「WEB利用の様な動きが少ない映像表示時の省電力に優れた機種」があれば、Xperia Z(海外版)のように「待機時(画面オフ時)の省電力が優秀な機種」もあり、条件・使い方次第でどの機種が電池持ちに優れているかは異なってきます。

今回はいくつかの条件における「最新スマホの電池持ち測定結果」を比較してみましょう。

1. ドコモ公式の電池持ちに関する数値

表は各機種のドコモ公式製品仕様ページに記載されている「スマホの電池持ちに関する数値」をまとめたものです。

ドコモ公式のスマホの電池持ちに関する数値
まず各項目の説明をします。

「電池容量」は搭載されているバッテリーの容量で、mAh(ミリアンペアアワー) と言う単位で表わされます。1Ahは「1Aの電流を1時間流すことで移動する電荷の量」のことであり、例えばスマホの消費電流が100mAであれば、
・バッテリー容量が2000mAhの場合
2000÷100=20で、20時間放電が可能
・バッテリー容量が3000mAhの場合
3000÷100=20で、30時間放電が可能 
となります。
※時間放電率を無視した計算であり、実際の電池持ちとは異なります。

「連続待ち受け時間」は、 スマホを何も操作しないで放置している場合の電池持ちを表わします。電波は常に正常に受信できる状態で、画面オフ&操作は一切しないという条件ですので、実際の使用環境での電池持ちとは大きくかけ離れた数値となります。ただし「使っていない時の機種間の電池持ちの良さの比較」には使えます。

なお、「3G」「GSM」「LTE」と電波の条件で数値も分かれていますが、日本国内であればGSMは無関係ですので、3GとLTEの値だけ参考にしましょう。

「連続通話時間」は、その名の通り「100%充電の状態で、どの程度連続通話が可能か」を示します。 実際の使用ではありえない条件ですので、連続待ち受けと同じく機種間の比較程度にしか使えません。

「実使用時間」は最近記載され始めた項目で、最も現実的な電池持ちの目安となる数値です。一日に80分間スマホを操作(ネット利用40分、メールや電話20分、ゲームや動画等15分、その他5分)、他の時間は待機状態だとどのくらい電池が持つかで測定されています。

2. 公式数値での2013年夏モデルの電池持ち比較

公式数値での2013年夏モデルの電池持ち比較
※全機種で比較してトップの機種にオレンジ。ベスト3までが黄色。

各項目の数値を比較してみると、
・通話が多い人はAQUOS PHONE ZETA SH-06Eが電池持ち最良
・その他のケースではARROWS NX F-06Eが最良
・大型スマホを除けば、AQUOS PHONE Si SH-07EやMEDIAS X N-06Eが優秀
ということがわかります。

最も参考になる「実使用時間」だけで順位付けすると、
1位:ARROWS NX F-06E・・・69.4時間
2位:AQUOS PHONE ZETA SH-06E・・・62.5時間
3位:ディズニーモバイル F-07E・・・62時間
4位:AQUOS PHONE Si SH-07E・・・60.2時間
5位:ELUGA P P-03E・・・54.9時間
6位:Xperia A SO-04E・・・51.2時間
7位:MEDIAS X N-06E・・・47.2時間
8位:Galaxy S4 SC-04E&Optimus it L-05E・・・45.1時間 
となります。

3. ドコモ&端末メーカー以外の測定による電池持ち比較

ドコモ&端末メーカー以外の測定による電池持ち比較
画像出典:ケータイwatch「ドコモ最新4機種の実力検証」

ケータイwatchにて「Googleマップのナビ機能を使ってサイクリングしたら、電池切れまで一体どれくらい走れるか」という検証結果が公開されています。
※対象はARROWS NX・AQUOS PHONE ZETA・Xperia A・GALAXY S4の4機種です。

結果を引用すると、
1位:ARROWS NX F-06E・・・4時間38分
2位:AQUOS PHONE ZETA SH-06E・・・4時間27分
3位:Xperia A SO-04E・・・4時間20分
4位:GALAXY S4 SC-04E・・・3時間55分
となっています。 あくまでも使用方法の一例での結果ですが、電波送受信・アプリ動作・ディスプレイ表示とバランス良く負荷がかかった条件なのではないでしょうか?

出典:ケータイ Watch「ドコモ最新4機種の実力検証」

4. 購入者のスマートフォンの電池持ちに関するレビュー

実際の測定結果とは異なりますが、実際にスマホを購入したユーザーによる電池持ちの評価も参考となります。価格.comのユーザーレビューを見てみましょう。
※レビュー未投稿の機種やレビュー件数が極端に少ない機種は除外しています。

GALAXY S4 SC-04E

Galaxy S4 SC-04Eの電池持ち評価
画像出典:GALAXY S4 SC-04E docomo のユーザーレビュー・評価

ARROWS NX F-06E

arrows nx f-06eの電池持ち評価
画像出典:ARROWS NX F-06E docomo のユーザーレビュー・評価

Xperia A SO-04E

Xperia A SO-04Eの電池持ち評価
 画像出典:Xperia A SO-04E docomo のユーザーレビュー・評価

AQUOS PHONE ZETA SH-06E

AQUOS PHONE ZETA SH-06Eの電池持ち評価
画像出典:AQUOS PHONE ZETA SH-06E docomo のユーザーレビュー・評価

ELUGA P P-03E

ELUGA P P-03Eの電池持ち評価
画像出典:ELUGA P P-03E docomo のユーザーレビュー・評価

以上、購入者レビューの電池持ち評価は、
1位:ARROWS NX F-06E・・・4.86点
2位:AQUOS PHONE ZETA SH-06E・・・4.71点
3位:ELUGA P P-03E・・・4.47点
4位:Xperia A SO-04E・・・4.34点
5位:GALAXY S4 SC-04E・・・4.15点
となっています。

2013年夏モデルの電池持ち評価まとめ

2013年夏モデルの電池持ち評価まとめ
画像出典:ドコモ公式「スマートフォン製品情報」

様々な観点での電池持ちに関する評価が存在しますが、その順位はおおよそ同じような結果となっているようですね。3020mAhのバッテリー搭載のARROWS NX F-06Eがトップで、IGZOによる省電力に優れたAQUOS PHONE ZETA SH-06Eが2位。ツートップのXperia A SO-04Eは平均的な電池持ちで、Galaxy S4 SC-04Eはやや低めの評価となっています。

どの機種も従来の多くの機種よりはバッテリー持ちに優れた機種ばかりですが、さらなる電池持ちの良さを追求する人はご参考にどうぞ。
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