
画像出典:Electronica Del Hogar.Es
初代HTC J butterfly(FullHD)が出た時は「スマホにFullHDなんて無駄だ」と語る人が多数いましたが、現在は5インチクラスでHD解像度以下の機種は殆どありません。
ARROWS NX F-02G(WQHD)が出れば「WQHDなんてメリット無し」と言われましたが、現在はSamsungもLGもフラッグシップモデルはWQHDであり、Google公式のNEXUS6もWQHDです。
そして遂にXperia Z5 Premium(4K)が登場。当然「4Kは無意味」と叩く人々が現れるわけですが、それでも結局今後は4Kに移行するのです。
どうせ主流になるものですので、「どういうメリットがあるのか」を中心に分析してみましょう。
人間の目(網膜)の認識できる解像度を超えている?

画像出典:Eye of the Beholder
よく見かける「人の目(網膜)が認識できる解像度は300dpi」という説が、様々な誤解を招いているように思えます。
これは「30cmの距離」での話であり、距離が20cmなら?40cmなら? 当然300dpiでは無くなります。もちろん、表示するコンテンツやユーザーの視力にも大きく左右されます。
いくつかのスマートフォンに対して、上記基準で「網膜がドットを認識できる距離」を調べました。
利用サイト:IS THIS RETINA?
機種\項目 | 画面 | 解像度 | ドット認識距離 |
iPhone3GS | 3.5インチ | 480x320 | 53cm |
iPhone4 | 4インチ | 960x640 | 30cm |
iPhone5 | 4インチ | 1136x640 | 28cm |
Xperia Z Ultra | 6.44インチ | FullHD 1920x1080 |
25cm |
HTC J butterfly HTL21 |
5インチ | FullHD 1920x1080 |
20cm |
ARROWS NX F-04G |
5.2インチ | WQHD 2560x1440 |
15cm |
Xperia Z5 Premium |
5.5インチ | 4K 3840x2160 |
10cm |
iPhone5はRetina(網膜)ディスプレイ搭載機種として発売されましたが、iPhone5がRetinaなのは距離28cm以上の場合という事です。
Xperia Z5 Premiumの結果を単純に考えると、「15cm未満の距離でARROWS NX F-04Gよりも微細に見える」となります。定規が手元に無い人は千円札(長さ15cm)で確認しましょう。
なお、そもそもの基準「30cmの距離で300dpi」自体が低過ぎるという専門家意見(※1)や実験結果(※2)も存在するため、更に離れていても違いは解ると考えて良いでしょう。
※1 iPhone 4「網膜ディスプレイ」は誇大広告:専門家が指摘
※2 本当にiPhone4の液晶は人間の目を越えているのか・・・?
どのような利用シーンで4Kの意味がある?

画像出典:SONY Xperia Z5 Premium
「4K・WQHD・FullHDを利用者が判別出来ない」と言うのが間違いでも、実際どういう利用シーンでその成果を発揮するのかが重要です。
Z5 Premiumに限らず、高解像度スマートフォンに対するレビューや紹介文から引用します。
細部の表示は確実に向上し、見やすくなっている。たとえば文字であれば輪郭が綺麗になっていて読みやすい、そんなイメージ ※3
実際に画面を見ると、その違いは明らかだ。写真や動画を見る時に特に実感できるので、デジタル一眼での写真撮影を趣味とする人は、高精細なビューアーとして、買ってすぐにその恩恵を享受できることだろう ※4
世の中にあるコンテンツは、フルHDと4Kがほとんど。中間の2Kだと、コンテンツの面から見ると中途半端になってしまう ※5Youtubeが4Kに対応し、スマートフォンでの録画も4K対応機種が主流です。静止画撮影なら4K(約830万画素)を軽く超えるスマホばかりの時代ですので「違いを実感できるコンテンツ」は結構存在しそうです。
ただし、その「違い」にどれだけ価値を見出すかは、相当な個人差があるでしょうね。
※3 iPhone 6を買うその前に!? 「iPhone 6/6 Plus」と「ARROWS NX F-02G」を使い比べてみた
※4 死角なし! 最強スペックを極めた「ARROWS NX F-02G」
※5 「Xperia Z5は究極の集大成」――ソニーモバイルが語るXperia Z5シリーズの狙い
スポンサードリンク
コメント
コメントする
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。